10月末にMedi-UP(メディアップ)上本町校にて岩手医科大学入試説明会を行いました。
岩手医科大学入試キャリア支援課部長に直接お越しいただき、大学の特色、2025年度入試概要などについて詳しくお話いただきました。
大学の特色について
岩手医科大学は、創立者の三田俊次郎が1897年(明治30年)に設立した開設127年になる旧医学専門学校です。医学部の他に歯学部・薬学部・看護学部を擁し、東北地方の地域医療とチーム医療を掲げた医療系総合大学です。東北新幹線盛岡駅より矢幅駅で下車徒歩15分のところに矢巾キャンパスがあります。2019年には岩手医科大学附属病院が矢巾キャンパスに隣接する形で移転し、大学病院でありながら教育施設としての役割を果たしています。
岩手医科大学の特徴の1つは、全国で唯一医学部・歯学部・薬学部・看護学部の学生がすべて同じキャンパスで学ぶという点です。また、1年生の1年間矢巾キャンパス内にある寮で他学部の学生と過ごす全寮制があることも特徴です。医学部生のみならず、他学部の学生と共に生活を送ることで、学部の垣根を超えたチーム医療の土台を築きます。
岩手医科大学の建学の精神は、「誠の人間を育成する」です。創設者の三田俊次郎と初代学長の三田定則は、「医療人たる前に、誠の人間たれ」とする学是を掲げ、今日まで脈々と受け継がれています。
医学部のカリキュラムについて特徴的な点は、早期の地域医療の体験実習が組み込まれていることです。1年次に医療体験実習があり、地域の医療現場に赴き、地域医療を学びます。3年次には地域医療研修、5年次には実際に医師と共に診療に参加しながらの地域医療臨床実習を行い、岩手県内の地域医療を学びます。6年次には、医学部・歯学部・薬学部・看護学部の4学部の学生が学部の垣根を越えた合同セミナーを行い、医師、歯科医師、薬剤師、看護師が協力しながら患者を治療するための多職種連携を深めるチーム医療を実践する教育環境があるのも特色です。
入学してから1度も留年せずに卒業するストレート卒業率は年々上昇しており、80%後半となっています。第118回(2024年)医師国家試験の新卒の合格率は93.8%でした。令和5年度卒業生の初期臨床研修先では、岩手県内の医療機関が全体の3割程度、岩手県外病院は6割強でした。
2024年度入学者データ
令和6(2024)年度の入学者は、男性62%、女性38%で、年齢別構成は、現役約24%、既卒1年約32%、既卒2年約15%、既卒3年約8%、既卒4年以上約19%でした。出身高校の都道府県別割合は、上位から岩手県22%、東京都14%と続き、近畿圏では兵庫県4%、大阪府2%で、西日本からの入学者も多くいます。現役は主に学校推薦型選抜からの入学者が、岩手県が上位であるのは、地域枠での入学者が多いということです。
一般選抜と面接の心構えについて
2025年度入試の一般選抜は、今年も1次試験の英語・数学を1試験時間120分で実施します。2024年度の一般枠の1次合格最低点は、62.6%でした、この得点を目安にせず、これ以上に高い点数を取ることを意識して勉強に励んでほしい、ということです。合否判定については、1次試験では、科目ごとの基準点はなく、合計点で成績上位順に合格者を決定します。2次試験では、1次試験の合計点に面接点(50点満点)を加えて成績上位順に合格者を決定します。ただし、2次試験の面接では基準点があり、基準点を下回ると不合格となります。面接官は、1次試験の成績を分からない状況で面接を行いますので、1次試験の合計点が高得点であっても、2次試験の面接で不合格になる可能性があるということです。
基準点に満たない場合のケースの例としては、医師としての適性がないと評価されたことや、緊張し過ぎるあまり何も話すことができなかったことが挙がっていました。
面接に臨む際の心構えも踏み込んでお話いただきました。なぜ自分が医師になりたいのかを自分の考えとしてまとめ、自分で表現できるようにしておきましょう。過度に準備し過ぎるあまり、肝心の面接官の質問に理解をしないまま回答することは禁物です。医療ニュースについての質問については、医学的な予備知識について難しいことを答えることを面接官は期待しているのではありません。むしろ、医師になるためのモチベーションや志望動機について自分の言葉で話すことができるようにすることが大切です。
最後に自分にとって一番身につく学習法を今のうちに確立しておくこと、それぞれ自分の勉強のスタイルを身につけて医学部に入学してほしいというメッセージをいただきました。
岩手医科大学医学部の受験をお考えの方で詳しい内容をお知りになりたい方はMedi-UPまでお問い合わせください。
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