「分からない単語が出てきたら辞書を引く」
皆さんは、この当たり前のことを実践できていますか?いや、その前に「そもそも辞書は持っていますか?」と問いかけるべきかもしれません。今の参考書や問題集は、(良いか悪いかは一旦置いておき)至れり尽くせりなので、問題の中に出てきた単語には語注という形で意味を載せているものが多いです。なので、分からない単語は辞書を引かずに語注を見て済ます、あるいは、分からない単語は単語帳を調べる… こういう英語学習者はとても多いはずです。
本当に英語が出来るようになりたかったら、億劫がらずに辞書を引きましょう。単語帳はあくまで単語帳です。辞書とは情報量が違います。ちなみにですが、紙の辞書と同じものが搭載されていれば、電子辞書でも構わないと私は生徒たちに伝えています。
ある辞書で「free」を引いてみると、「①自由な・拘束されていない」という意味が根本にあって、そこから「②暇な」「③無料の」「④~がない」などの意味が生まれていることが分かりやすく図示されています。ここでよく考えれば、きっと、②は「仕事から自由になる」、③は「経済的負担から自由になる」、④は「不快なものから自由になる」ということに気付けるでしょう。そのようにして、freeの根本の意味を捉えた上で、それを文脈に応じて柔軟に活用する姿勢こそが、豊かな単語力を身に付けるには欠かせないのです。
辞書を引くことのメリットはまだまだあります。辞書には意味ごとにたくさんの例文・熟語・コロケーションなどが載っています。これを読むことで、単語の使われる状況や、どのような語と一緒に使われやすいのかということにも、分かりやすい形で把握できます。
「辞書は意味(日本語訳)を調べるだけで終わり」というのはあまりにもったいないと思います。もちろん、辞書に含まれている膨大で豊富な情報を全て確認しなさいとは言っていません。辞書を上手に使えるようになるにもやはり「慣れ」が必要です。英語学習の際には常に手元に辞書を置き、分からない単語をその都度調べて、少しずつ辞書を引くことに慣れていけば、きっとあなたにとって、辞書はなくてはならない存在になってくるはずです。
Medi-UP 英語担当
熊 遼太
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