夏になり、本格的に応用問題や入試問題に挑戦したものの、思うように解けないということはよくあります。その原因は大きく分けて3つあると考えます。「基礎力の欠如」、「計算力不足」、「問題文の解釈違い」です。一つ一つ見ていきましょう。
(数学・化学担当 大矢浩祐講師)
基礎力の欠如
解説を見ても何をやっているのかわからない場合は、基礎の定着がまだ不十分なのかもしれません。入試問題は基礎的な問題が組み合わされて構成されています。問題を分割してみると、見たことのある問題が多いはずです。まだ基礎に不安を覚えているなら、この夏は「苦手単元を重点的に見直す」ことをお勧めします。チャートやFocus Goldなどの網羅型の問題集を、単元を決めて解いてみるとよいでしょう。しかし、ただ漠然と問題を解くのではなく、その問題集の例題の中から似た問題や考え方が同じ問題を見つけてみてください。すぐ近くの例題などはそのような問題であることが多いです。例題のタイトルや欄外に書かれているポイントなどに注目してみると、同じ内容を扱っていることに気付く場合もあります。何が同じで、何が違うのかを考えてみると、解き方の意味や基本的な考え方を理解できるはずです。問題集の使い方を工夫しましょう。
計算力不足
計算力はそのまま得点に直結する要素の1つです。式は合っていても、最後の1行を誤れば、わかっていなかった人と同じ得点になってしまいます。残酷なようですが、それが入試というものです。だからこそ普段の演習から計算ミスを些細なものと見ることはせず、どこで、なぜ間違えたのかをしっかりと見なおすようにしましょう。よくあるのは、「次の計算を頭の中でやりながら式を書く」ということです。次のことに意識が行き過ぎて、符号などを間違えてしまうのです。自分のミスの癖を見極めてください。計算力はすぐに上がるようなものではありませんが、続けなければ上がることはありません。日々の積み重ねで、失点の可能性を減らしていきましょう。この夏に特にやるべきことというわけではありませんが、受験生だけでなく、すべての生徒に意識してほしいことです。
問題文の解釈違い
数学の問題文の中には必要な条件がすべて与えられています。逆に、余分な条件や文章が書かれていることはほとんどありません。数学が得意な人の共通点は、問題文をうまく分割して理解できることです。1文の中におさめられた条件を漏らさず読み取っています。図やグラフを書いたり、具体例で実験したりすることで、1文1文を丁寧に理解しています。基礎レベルから発展レベルへステップアップするには、この過程が欠かせません。「先生の説明を聞けば分かる」という人は、ここができていないと考えられます。問題文をしっかりと読むことを意識しましょう。
当たり前のことを言っていますが、実際にその通りです。この夏に難しい問題を解く必要は決してありません。当たり前の問題を当たり前に解けるようになることの方が得点に直結します。焦らずに着実に勉強を進めましょう。
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Medi-UP講師
大矢 浩祐
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