① ミスのない自己採点をすぐにする
私はよく、授業を通じて実際の教え子の得点開示を見せながら、生徒さんに自己採点の重要性と、ミスの恐ろしさを伝えています。自己採点を軽んじて、「だいたい」で済ませている人は、受験を甘く見ている証拠だと思います。特に、国公立受験は共通テストでの圧縮があるので小数点刻みの争いです。自分(では正しいと信じるしかない)の自己採点の点数で出願するわけですから、自己採点と実際の点数がズレていたら…結果はどうなるかは分かりますよね。それと、得点が全く合わない人は、実際は自己採点ミスというより、「マークミス」「問題用紙への記載ミス」が圧倒的に多いです。
② 間違えた/分からなかった問題は、模範解答を見る前にもう一度時間をかけて解く
勿論、解答解説を最終的には確認するのですが、その前に「本当に解けないのか」をしっかりと把握すべきです。時間をかけたら解けた問題と、そうではない問題をしっかり区別して仕分けることが必要です。時間をかけても解けなかった問題は、単純に未履修単元なのか、自分の弱点分野なのかなど、「なぜ現状では解けないのか」ということを分析する必要があります。もっと厳密に言えば、これまでの勉強法や試験の受け方に問題はなかったかなども分析して、修正する必要があるとも言えます。
③ 解答解説をしっかり読み込み、次回への戦略を練る
先程の続きにはなりますが、自力では解けなかった問題は、現状の自分には手が出ない問題。つまり、これこそが模試を受けることで発見できた新たな課題です。それを踏まえて、今後「何を」「どのように」「いつまでに」やるべきなのか、しっかり計画立てていくことが何よりも大切です。
これの繰り返しで一歩一歩、確実に成長していきましょう。
最後に…
模試を受ける目的は、「今の自分の力」と「目標とする点数」との差を知り、その差を埋める為にすべきことを具体的に考えるきっかけにするものです。例えば、「この時期の判定は気にするな」というアドバイスがあったとします。これは半分正解で、半分間違いだと個人的には思います。確かに「あくまで」模試です。本番とは別物と言えるかもしれません。しかし、「気にしなくていい」はちょっと違うのでは?といつも思います。
「気にしなくていい」のではなく、「当てにしてはいけない」だと思います。むしろ現実を直視せずに、楽観的に気にしない方がよっぽど危険だと思います。なぜなら、自分と同じ大学を志望する人たちが今どのあたりにいて、自分はどの位置にいるのかは絶対に気にしなければなりません。
厳しい言い方になりますが、E判定というのは現時点で他のライバルよりもずっと後方にいるというのは間違いない事実です。「気にしない!慌てない!次がある!」なんて悠長なことを言っていると、最初から勝てる見込みのない勝負に挑みにいくようなものになりかねません。
自分の勉強が、意図した結果や効果を生み出しているのかどうかを見極めるために、模試を正しく有効活用していきましょう。
Medi-UP 英語担当
熊 遼太
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