7/19(水)に東海大学医学部の入試担当の方をお招きし、オンラインミーティングツールを用いて医学部入試説明会を行いました。
今回の説明会でお話いただいた内容を一部ご紹介させていただきます。
大学の特色について
東海大学は、北は北海道にある札幌キャンパス、南は九州熊本・阿蘇キャンパスと7つのキャンパスをもち、日本最大級23学部62学科・専攻・課程があり、学生数28,870名を擁する総合大学です。医学部医学科キャンパスは、1974年(創立48年)に設立され、医学科と看護学科があります。キャンパスは神奈川県中央にある伊勢原市にあります。東京新宿駅から小田急線で伊勢原駅まで所要時間約50分で、伊勢原駅からはバスで約10分で伊勢原キャンパスに到着します。
大学付属病院は、伊勢原キャンパスにある病床数804床ある付属病院、渋谷区代々木にある病床数99床の付属東京病院、八王子市にある病床数500床の付属八王子病院があります。医学部付属病院にある「高度救命救急センター」では、神奈川県西部にある唯一の救命センターとして、1999年からドクターヘリを運用し、3次救急医療機関として神奈川県西部や静岡県を中心に年間200件以上の運行実績を持っているとのことです。
東海大学医学部の1年次の在籍学生数は129名です。在籍学生の入試種別割合は、一般選抜が全体の半分で、付属校、編入、共通テスト利用、地域枠、総合型選抜の順となっています。
医学科のカリキュラムについては、1年次に週2回、東京ディズニーランドほどの大きさのある湘南キャンパスで英語科目や体育科目等を含む教養科目、伊勢原キャンパスで基礎医学を学びます。3週間の「早期医学実習」では病院実習と基礎研究を学びます。2年次に解剖を含む人体構造学を座学で学びます。4年次の夏にOSCE、CBTを実施し、その後基礎臨床実習を5年次に行います。クリニカルクラークシップ(診療参加型臨床実習)を東海大学付属病院で行うかたわら、5年生の4月頃には多職種連携チーム医療演習を行います。これは東海大学の看護学科、健康マネジメント学科、他大学の昭和薬科大学の薬学科生と合同の実習です。6年次には、学生の希望で診療科や実習病院を選ぶ「選択臨床実習」を行います。夏にはポストクリニカルクラークシップOSCEを実施し、医師国家試験を目指します。
東海大学ならでの特色として、交換留学制度をカリキュラムに取り入れています。3か月間という長期間に現地の医療チームに加わって臨床実習を経験し、学内のクリニカルクラークシップの単位認定を受けることができ、6年間で卒業できるプログラムとなっています。その他の海外研修プログラムとして、例えばハワイ大学医学部とコラボレーションし、「ハワイ医学教育プログラム(HMEP)」を開講しています。米国の医師を講師として招聘し、グローバル・スタンダードな医学教育を日本国内で実践しています。
約6割の学生が医学科に28あるクラブ・サークルに属しており、概ね週1日程度の活動を行っています。参加することで先輩・後輩のつながりや同学年の友人づくりや医師国家試験に向けた対策・情報交換といったメリットを得ています。
求める学生像
教育目標は、「豊かな人間性を持ち、知識・技能・創造性に秀でた『良医』の育成」です。東海大学が定める卒業までに身につけるべき6つの領域として、「豊かな人間性」「社会的役割の認識」「論理的・創造的思考力」「応用可能な医学的知識」「総合医療実践技能」「グローバルな視点」を掲げています。
学費と大学独自の奨学金
6年間の学費総額は約3,500万円(諸会費別)です。医学部独自の奨学金として「医学部特別貸与奨学金」が年間200万円、原則として6年間継続で貸与される制度があります。入学試験の出願時に申請し、卒業後直ちに本学付属病院で6年間(初期臨床2年+後期専門研修3年を含む)勤務することにより全額返還免除となります。募集人数は、一般選抜5名、共通テスト利用選抜2名、総合型選抜(希望の星育成)2名です。2022年度入試では、一般選抜では正規合格者、共通テスト利用選抜者は繰り上げ合格者に奨学金の申請が回りました。特待生ではないので、繰り上げ合格者にも貸与の可能性がある奨学金制度です。
総合型選抜(希望の星育成)と一般選抜、共通テスト利用選抜
総合型選抜(希望の星育成)は、クラブ活動や課外活動にも情熱を注ぐ現役生のみを対象とした「人物重視」入試で、評定平均3.8以上が出願資格です。1次選考では主に小論文、オブザベーション評価、個人面接が行われ、1次選考合格者が、2次選考として指定された受試験科目の大学入学共通テストを受験し、最終合格者を決定します。共通テストの合格得点率基準(「8割程度」)が2022年度入試から撤廃されています。2023年度の合格者のボーダーや入試結果について詳しくご説明いただきました。
一般選抜では、数学の出題範囲は数学Ⅲは対象外で、数学ⅠⅡABまでとなります。理科は試験開始後に1科目を選択受験します。また、各科目の最低点(足切り点)はなく、3科目の合計点で判定されます。1次試験は2日間ありますが、2日間受験した場合は合計点が高い方を採用し、合否判定します。合わせて各科目の1次合格ラインの目安も教えていただきました。
大学入学共通テスト利用選抜では、大学が指定した大学入学共通テストの試験科目を受験したかどうかを必ず確認してほしいと強調されていました。2022年度入試では、志願者のうち3名が指定した試験科目を満たしていなかったために受験者から除外されています。
2次選考(小論文・面接)では得点化はせず、1次選考の高得点順に順位を付け、2次選考において「否」と判定された者を除外して合格者を決定します。小論文の出題テーマ、面接の評価ポイントについてもご説明いただきました。
冒頭で述べた総合型選抜(希望の星育成)は他大学と併願可能な入試です。また、一般選抜、大学入学共通テスト利用選抜、静岡県地域枠(全国から出願可能)、神奈川県地域枠(出願資格は神奈川県出身者限定)は全て併願が可能となっていますので、受験機会の多い大学といえましょう。
東海大学医学部の受験をお考えで詳しい内容をお知りになりたい方はMedi-UPまでお問い合わせください。
この記事は役に立ちましたか?
もし参考になりましたら、下記のボタンで教えてください。